ハキダメ記

読書録(主にキリスト教関連)

2019-03-01から1ヶ月間の記事一覧

『「甘え」の構造 (増補普及版)』土居健郎著

「鬱は甘え」という言葉をよく耳にする。そして、このように言われるとき、「甘え」というものは、《良くないもの》、《必要ないもの》、そして《否定すべきもの》と捉えられているようである。 しかしながら、本書『「甘え」の構造』は、「甘え」をこのよう…

「リバタリアニズム アメリカを揺るがす自由至上主義」渡辺靖著

「帯」に引かれて買った本である。 帯にある、 ○移民 ○人工妊娠中絶 ○規制緩和 ○LGBTQ×ナショナリズム ×人種差別 ×イラク戦争 ×オバマ・ケア ×銃規制 ×死刑 というような、「保守」とも「リベラル」とも異なる、「リバタリアニズム」独自の価値観がブログ主…

「宣教のヨーロッパ」佐藤彰一著

今回、「ナナメ読み」するのは、佐藤彰一著の『宣教のヨーロッパ』(中公新書)である。 本書には「大航海時代のイエズス会と托鉢修道会」という副題が付けられており、ローマ・カトリック教会が、ヨーロッパにおける「宗教改革」を受けて、《新大陸アメリカ…

「イスラム教の論理」飯山陽著

今回は、飯山陽(あかり)著の『イスラム教の論理』をナナメ読みしていこうと思う。 前回取り上げた岩波新書の『ユダヤ人とユダヤ教』は、ユダヤというものを多様な視点から解説した本であったのに対し、本書は、現代のイスラム教、特に「イスラム国」に代表…