ハキダメ記

読書録(主にキリスト教関連)

2022-01-01から1年間の記事一覧

「大衆運動 〈新訳版〉」エリック・ホッファー著 はこんな本だった

【ざっくりとしたマトメ】狂信者は、不安定な存在であり、それ故に何か支えになるものを求めて生きている。そして、たまたま見つけた支えに情熱的にしがみつくこと(甘え)によって、心を安定させる。また狂信者は、真理や正義とかいったものにもしがみつい…

「永遠に女性的なるもの テイヤール・ド・シャルダンの一詩篇の研究」アンリ・ド・リュバク著 はこんな本だった

【ザックリとしたまとめ】おとめマリアに代表されるような「永遠に女性的なるもの」の力は、互いに拒絶しがちな「信仰」と「理性」を結び合わせる力となる。永遠に女性的なるもの (叢書・ウニベルシタス)作者:H.ド・リュバック法政大学出版局Amazon「永遠に…

「使徒的勧告 福音の喜び」教皇フランシスコ著 はこんな本だった

【ザックリとしたまとめ】「霊的世俗性」というものがある。これに憑かれた人たちは、ファリサイ派の人たちのように、神からの誉れよりも、世間からの誉れの方を求めるようになる。その結果、人の目につきやすい「外見」を絶対視するようになり、人の目につ…

「カトリシズム キリスト教信仰の社会的展望」アンリ・ド・リュバク著 はこんな本だった

【ザックリとしたまとめ】キリスト教の「救い」は、自分だけの救いを目指す「個人主義的なもの」ではなく、すべての人類の救いを目指す「社会的なもの」である。なぜなら、我々は「個人」としてではなく「人類」として「キリスト」を結ばれたからである。カ…

「使徒的勧告 喜びに喜べ 現代世界における聖性」教皇フランシスコ著 を買った

【ザックリとしたまとめ】本来の「聖性」というのは、私たちにとって身近なものなのである。だから聖人のマネをしようとして疲弊してしまってはいけないのだ。また「グノーシス主義」や「ペラギウス主義」といった思想の流入にも気をつけなければならないの…

「使徒的勧告 愛するアマゾン」教皇フランシスコ著 を買った

【ザックリとしたまとめ】お題は南米の「アマゾン」。今、アマゾンは世界の資本によって蹂躙され疎外されているが、それをゆるしていてはならないということ。またインカルチュレーションにあっては、アマゾンに残っている信仰形態を即偶像礼拝として退ける…