ハキダメ記

読書録(主にキリスト教関連)

2019-06-01から1ヶ月間の記事一覧

「マキァヴェッリ−『君主論』をよむ」鹿子生浩輝著

マキァヴェッリの一般的なイメージは、悪徳を勧める「冷酷非情な人」というものであろう。 しかし、本書は、そういったイメージを覆す。 マキァヴェッリは、ユーモラスで女好きな人物であったという。 そして、『君主論』も、すべての君主に向けて書かれた論…

「愛するということ 新訳版」エーリッヒ・フロム著 オマケ

前回記事のオマケ。 本書において、フロムはさまざまな「愛のかたち」を分析している。 フロムによれば、「自己愛」は「利己主義」と同一視されがちだが、全く逆の性質のものだという。 そして、「利己的な人間」は、他人はもちろん、自分自身すら愛すること…

「愛するということ 新訳版」エーリッヒ・フロム著

「愛は技術である」とフロムは言う。 フロムの言う愛とは、テレビドラマで観るような「情熱的なもの」ではなく、「慈愛」のことを指しているようである。 そして、「愛する技術」の習得には、自己中心主義(ナルシシズム)からの脱却が必要であり、そのため…