ハキダメ記

読書録(主にキリスト教関連)

2021-03-01から1ヶ月間の記事一覧

「異端者の群れ」G・K・チェスタトン著 はこんな本だった【その3】「ラドヤード・キプリング氏と世界の矮小化について」

【ザックリとしたまとめ】キプリング氏が「軍国主義」にひきつけられたのは、軍人の「勇気」にではなく、軍隊の「規律」のため。騎士道が好きなチェスタトンはそこを批判する。また、キプリング氏の「愛国心」も、ただイギリスの「強さ」にホルホルしている…

「異端者の群れ」G・K・チェスタトン著 はこんな本だった【その2】「否定的精神について」

【ザックリとしたまとめ】今回は第二章「否定的精神について」を取り上げる。現代社会の雰囲気は「悪の確かさ」と「善の曖昧さ」である。そんな現代の「道徳」とは「悪」の除去を意味しているのだが、チェスタトンはこれに反抗する。チェスタトンの「道徳」…

「異端者の群れ」G・K・チェスタトン著 はこんな本だった【その1】

【ザックリとしたまとめ】 今回からチェスタトンの『異端者の群れ』を取り上げるヨ よく聞くのは「宗教やっている人って偏屈よね」って言葉 けれど、チェスタトンは「実生活でいちばん偏屈なのは、ぜんぜん信念を持っていない人である」って言うの で、偏屈…